人気ゲーム「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」シリーズの3DCG劇場版アニメ「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」(山崎貴総監督)が、8月2日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」(1992年発売)を原案としたシリーズ初の3DCGアニメ。リアルでなめらかな映像や、原案に沿いつつオリジナル要素も含んだストーリー、俳優の佐藤健さんら豪華声優陣の演技など見どころ満載だ。「ドラクエ」プレーヤーならずとも楽しめる一作に仕上がっている。

 主人公リュカは、ゲマ率いる魔物たちに連れ去られた母を取り戻すため、父パパスと旅を続けていた。遂にゲマと遭遇したパパスは、魔物たちと激しい戦いを繰り広げるも一瞬のスキをつかれてリュカを人質にとられてしまい、リュカの目の前で無念の死を遂げる。10年後、帰郷したリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救える」というパパスの日記を発見し、再び冒険の旅に出る……。

 国民的ゲームといえる「ドラクエ」を、「STAND BY ME ドラえもん」(2014年)などを手がけたVFXの名手・山崎総監督が脚本も担当。八木竜一さんと花房真さんが監督を務めている。堀井雄二さんが原作・監修。シリーズの音楽を手がけてきたすぎやまこういちさんの楽曲を使った。

 佐藤さんがリュカ、有村架純さんがビアンカ、波瑠さんがフローラの声を務めるほか、坂口健太郎さん、山田孝之さん、ケンドーコバヤシさん、安田顕さん、松尾スズキさん、山寺宏一さん、賀来千香子さん、古田新太さん、吉田鋼太郎さんも声優として出演する。

 期待に胸膨らませて臨むと、まず3DCGで表現された美しい映像に目を奪われた。リアルな背景、質感なめらかなモンスターたち、大迫力のバトルシーン。「STAND BY ME ドラえもん」での、のび太がタケコプターで空を飛ぶシーンなどスピード感あふれる映像同様、存分に迫力ある映像を楽しめる。キャラクターのビジュアルは、花房監督が「ターバンの巻き方」から「靴の裏」までこだわったという。そうした細かい工夫にも注目したい。

 「ドラクエV」を原案とした内容は、山崎総監督が実際に周囲のプレーヤーに取材を重ねて出来上がったといい、「ドラクエV」の大きな楽しみ(悩み?)の一つ「ビアンカorフローラ」の選択など、プレーヤーの期待するツボを押さえたストーリー。主人公がある決断をするなどオリジナルの要素も含まれ、ゲームファンならずとも最後まで目の離せない展開が繰り広げられる。声優の中で特に、佐藤さんがやや気弱で等身大の主人公リュカを見事に演じていたのが印象的だった。数多く登場する個性的なモンスターの中ではスライムがゲーム同様に可愛かった。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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