尾田栄一郎さんの人気マンガが原作のアニメ「ONE PIECE(ワンピース)」(フジテレビほか)の劇場版最新作「ONE PIECE STAMPEDE(スタンピード)」(大塚隆史監督)が8月9日に公開された。同作は、テレビアニメの放送開始20周年記念作。過去に登場した多くのキャラクターが一挙に集結することも話題となっており、主人公ルフィの義兄・サボも登場する。サボは少年期を声優の竹内順子さんが演じており、成長したサボは古谷徹さんが演じている。古谷さんは「サボ役はプレッシャーだった」と明かし、「テレビシリーズ初登場の時には、少しでも竹内順子さんの声に近付けたいという思いもあったし、古谷徹色を出したくなかった」と考えていたという。作品への思いを聞いた。

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 「ONE PIECE」は、手足などがゴムのように伸びる麦わら帽子の青年・ルフィが、海賊王を目指して仲間と共に大海原を冒険する姿を描いたマンガ。1997年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載がスタートし、1999年からテレビアニメが放送されている。ハリウッドで、実写ドラマ化されることも話題になっている。

 劇場版は、「海賊の、海賊による、海賊のための世界一の祭典 海賊万博」が開催される。華やかなパビリオンが建ち並ぶ島に、麦わらの一味や最悪の世代をはじめとする世界中の海賊たちが集結。海賊万博の目玉イベントは「海賊王(ロジャー)の遺(のこ)した宝探し」で、海賊たちによるお宝争奪戦が繰り広げられる。

 サボは、劇場版アニメ第13作「ONE PIECE FILM GOLD」(宮元宏彰監督、2016年)に登場しているが、本格的に劇場版に登場するのは今回が初めてという。古谷さんは「今回は20周年というだけあって、強くて個性的で魅力的なヒーロー、ヒロインたちがルフィをバックアップしてみんなで一緒に戦うという、すごくワクワクするお話。そんな中にちゃんとサボがいてくれるのが、本当にうれしかったです」と語る。

 成長したサボがテレビシリーズに登場したのは2015年。古谷さんはサボを演じることが決まり、「竹内さんがすてきなハスキーな声で、やんちゃなサボをすごく魅力的に演じてくださっていたので、プレッシャーでした」と振り返る。さらに、サボ役の声優が発表された際、「ネットでは『アムロがサボかよ』『あんなおじさんが……』という声があることを僕も耳にして、すごく悔しい思いをしていたんです。たくさんのアニメファンの方が、他の代表作品の僕の声をご存じですから、『どうせああいうふうにやるんだろ』と……。だから、初登場の時に古谷徹だって分からないサボを出してやろうと思ったんです」と明かす。

 サボ役はオーディションが行われ、原作者の尾田さんが古谷さんが演じることに「OKを出してくれた」という。古谷さんは「オーディションの時に、すごく喉を壊していて、ハスキーな声だったんです。それを気に入ってもらっちゃったから、初めての収録の時は、前の晩に深酒して喉を焼いて、低い声でやらせてもらったんです。結果的にそれがよかった」と話す。

 実際のアフレコの際には「第一声がすごく大事だなと思っていたので、『メラメラの実はお前には渡せねえぞ』という最初のせりふをすごく大事にした。普段、僕はいい声を出すために、マイクに立つ前にストレッチを5分ぐらい必ずやるんです。でも、その時はあえてストレッチをやらずに臨んだ。少しでも竹内順子さんの声に近付けたいなと思いもあったし、古谷徹色を出したくないというのがあった」と語る。サボ役に対して、そんな並々ならぬ覚悟が古谷さんにはあった。

 今回の劇場版では、強大な敵として登場するダグラス・パレットを倒すべく、ルフィら海賊や海軍、革命軍、王下七武海、世界政府が集結する“奇跡の共同戦線”が発足する様子も描かれる。ルフィ、サボ、ロー、バギー、ハンコック、スモーカー、ルッチというオールスターの共闘が見られるという。

 古谷さんは、「7人の『ONE PIECE』を代表する強いキャラが、主役であるルフィを中心としてみんなで力を合わせて強大な敵をやっつけるというクライマックスがやっぱり見どころ。それぞれの持ち味を生かした技を繰り出す。全部見れますからね」とアピールした。

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