俳優の田中圭さん、女優の原田知世さんがダブル主演する連続ドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系、日曜午後10時半)で、尾野幹葉を演じる奈緒さんが話題だ。昨年のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「半分、青い。」で、ヒロインの親友・菜生を演じ、注目を集めた奈緒さんだが、「あなたの番です」では顔に張り付いたような笑顔や焦点の合わない目、どこかズレた言動、さらに「ウエハース」「雷おこし」「プロテイン」といった手作りアイテムで視聴者を震え上がらせ、“早苗さん”こと木村多江さんと並び、“最恐”の名をほしいままにしている。

 ◇1年前はポニーテールとリボンが似合う「半分、青い。」の“菜生ちゃん”だった…

 奈緒さんは1995年2月10日生まれ、福岡県出身の24歳。初の朝ドラとなった「半分、青い。」では、ポニーテールとリボンが似合う“菜生ちゃん”として注目され、当時、倉科カナさんや池脇千鶴さん、貫地谷しほりさんといった過去の朝ドラヒロインに「似ている」という声もあった。

 同ドラマの制作統括・勝田夏子さんは「すごく人間的な部分も含めた愛嬌(あいきょう)、愛らしさがある」「お芝居が似ているかどうかは分かりませんが、ヒロイン系の顔立ちというか、奈緒さんからも朝ドラのヒロインっぽさを感じます」といった言葉を残している。

 奈緒さんは、連続ドラマ「高校教師」(TBS系、1993年)などで知られる脚本家の野島伸司さんが総合監修を務める俳優養成スクール時代に「特待生」だったことから、もともと演技力には定評があった。それでも「半分、青い。」からちょうど1年後、「あなたの番です」の“尾野ちゃん”のような役どころで再び注目を集めるとは、誰が想像できただろう。ひとえに、奈緒さんの女優としての“振り幅”によるものと言っても過言ではないだろう。

 ◇“尾野ちゃん”の最恐ぶりの裏側に見え隠れする奈緒の誠実さ

 そんな奈緒さんは、女優として大切にしていることとして「興味を持つこと」を挙げている。一見、当たり前のようにも思えるが、時として自分とはかけ離れたキャラクターを演じなければいけない職業でもあるため、決して容易ではないはずだ。

 奈緒さん自身も「興味って持とうと思って持てるものではない」と自覚はしており、「普段、何気ないときに『(演じる役の子が)どういう育ち方をしたら、こういう人間みたいになるのか』と思ったら、絶対に自分の中でスルーはしたくはないんです」ときっぱり。「少しでも気になったことや、ちょっとでも自分の中で湧いた感情や疑問に対して、納得できるまで役に向き合おうと心がけてはいます」と話していたが、「あなたの番です」の“尾野ちゃん”の最恐ぶりの裏側には、奈緒さんの演じることに対する誠実さが見え隠れする。

 視聴者から「怖い」「気持ち悪い」といった声が止まらないことについて、「今まで言われたことがない言葉。自分の知っている範囲では、怖がられることも気持ち悪がられることもなかったので。そういった反応はすごく面白い。撮影帰りに歩いていると、髪形が役のままなので、気づかれることもあるんですけど、結構ビクッとされるんですよ、夜道だと」と楽しそうに笑っていた奈緒さん。

 今後も、奈緒さんが演じる“最恐手作り女子”から目が離せない。