人気アニメ「プリキュア」(ABCテレビ・テレビ朝日系)シリーズの第16弾「スター☆トゥインクルプリキュア」でユニ(キュアコスモ)の声優を務める上坂すみれさん。キュアコスモは、6月23日に放送された第20話「銀河に光る☆キュアコスモ誕生!」に登場した5人目の追加プリキュアで、上坂さんは同シリーズ初出演。「りりしく、力強く」「心の強さ」を意識してキュアコスモを演じていて「ユニとシンクロするところがあります」と明かす上坂さんに「プリキュア」への思いを聞いた。

 ◇出演が決まり「こんなことがあるんだ!?」 「ニャン」の演技は…

 「スター☆トゥインクルプリキュア」は、宇宙と星座が大好きな星奈ひかるが、プリキュアに変身して、宇宙の支配をもくろむノットレイダーと戦う姿を描いている。声優として星奈ひかる(キュアスター)役の成瀬瑛美さん、羽衣ララ(キュアミルキー)役の小原好美さん、天宮えれな(キュアソレイユ)役の安野希世乃さん、香久矢まどか(キュアセレーネ)役の小松未可子さんらが出演している。毎週日曜午前8時半に放送。

 「『プリキュア』に出演できるのは特別なこと……」。これまで、歴代プリキュア声優がそう口にするのを何度も聞いてきた。上坂さんもまた特別な思いがあった。

 「以前、『プリキュア』シリーズの別の作品のオーディションを受けさせていただいたことがあったのですが、その時は決まらず、もう縁がないのかも……と思っていました。もう一度、オーディションの機会をいただき、出演が決まり、こんなことがあるんだ!?という気持ちです。『スター☆トゥインクルプリキュア』は宇宙、多様性などがテーマで、大人も楽しめます。なんて示唆に富み、面白い作品なんだろう!と感動しました」

 上坂さんが演じるキュアコスモは、惑星レインボー出身のユニが変身する。ユニは、惑星レインボーで平和に暮らしていたが、ユニ以外のレインボー星人は滅ぼされてしまい、故郷を元に戻すために旅に出る。ユニには宇宙怪盗ブルーキャット、宇宙アイドルのマオとしても登場。さまざまな顔がある特殊なキャラクターだ。

 「ビジュアルが可愛いので、可愛く演じた方がいいのかな?と思っていたのですが、『星を背負っている戦士なのでりりしく、力強く』とディレクションがあったことが印象的でした。ブルーキャットやマオは分かりやすく、キャラクター性が強い。コスモはそれとは正反対。そして、芯の強さがあります。ユニは本来はピュアで、惑星レインボーを愛しているけど、それが一瞬で奪われて、悲しみたくないから、心をシャットアウトしちゃって、本当の自分を見失っているように感じています。仲間を信じることも忘れてしまっているけど、ひかるや周囲のキャラクターが助けてくれて、ちょっとずつ仲間とはこういうものなんだ……と知っていく過程なのかもしれません」

 ユニは語尾に「ニャン」を付けることもある。可愛らしいが、ただ可愛いだけではない。「ユニの場合は違うんです。いつもは『ニャン』を隠していて、気持ちが高ぶった時、本音として『ニャン』が出るという珍しい設定」と話す。

 ◇「スタプリ」チームは小学校のクラスみたい 視聴者の子供への思い

 「プリキュア」は女児向けのアニメだ。上坂さんは子供が見ていることを意識しつつ、考えていることがある。

 「子供に分かりやすく!という意識はそんなにないんです。私も子供の頃、『ゴルゴ13』を読んでいて、分かるものと分からないものが混ざっているのが楽しかったですし。『スタプリ』もAIが登場したり、難しい言葉も出てきますが、あえてすごく分かりやすくしているのではなく、見ているうちに気付くようになっています。子供は本質的なことを見破る力があると思います。技術よりも、このキャラが何を考えて、何を言いたいかをせりふに乗せられるようにしたいんです。子供の頃見た作品は原体験につながってきます。大人になって、忘れていることも多いけど、映像を見て、思い出すこともあります。貴重な体験ですよね。10年、20年たって『見ていました!』と言われるとうれしいですね」

 「プリキュア」は長く続くシリーズ。それぞれの作品にカラーがあり、声優陣もまたそれぞれのカラーがある。「スタプリ」の声優陣はどんなチームになっているのだろうか?

 「私が参加した頃には、アフレコの席順もそうですが、雰囲気ができあがっていました。えいたそさん(星奈ひかる/キュアスター役の成瀬瑛美さん)を中心に笑顔が絶えないチームです。みんなでシールを交換したり、小学校のクラスみたい。私はこれまで、一人でシールを集めるタイプで、人と交換したことなかったので、初めて交換して、交換したらこんなに早く集まるんだ!と発見したり(笑い)。ユニとシンクロするところがありますね。輪に入れてもらえる雰囲気があるんです。シャイな転校生が、クラスの中心の子に話しかけてもらって、なじんでいくような……。5人でプリキュアなんだ!と思うことも多いです」

 プリキュアたちがせりふを合わせるシーンもあり、番組がスタートしたばかりのタイミングで取材した際、成瀬さんは「なかなか声がそろわない……」と明かしたことがあった。上坂さんが参加した時点では既に声がそろうようになっていたといい「独自の合わせた方があるんです。えいたそさんが息を吸って、手を指揮者のように動かす。そういうメソッドができあがっていたんです。私はそこに入っていきました。これから映画やライブもあります。さらに結束が強まると思います」と話す。

 「今後は映画の舞台あいさつなどもあるので、アニメを見ている子供たちに会えます。ピュアでキラキラしているみんなに会えるのが楽しみですね。キャラクターや一つ一つのエピソード、玩具が皆さんの宝物になるような作品にしたいですし、そういう気持ちで収録しています」と力を込める上坂さん。今後も、子供たち愛されるプリキュア声優としての活躍が期待される。